GMSの作業の流れ

GMSを用いてシミュレーションを行う際の、典型的な作業の流れです。 (クリッカブルマップです。マウスを近づけて『手の形』になる部分をクリックしてください。)

GMSの作業の流れ

物性値設定 境界面設定 座標系設定 差分格子設定 構造データ読込 構造データ拡大処理 構造データ保存 震源・観測点設定 conductorファイル作成 gmsctl 最大振幅分布表示 画像ファイル作成

作業の流れは大まかに3つのステップで成り立っています。

  1. FDMakeでパラメータファイルを作成する
  2. GMSソルバーで差分計算する
  3. 計算結果のうち2D, 3DデータはGmsSeeで、波形データはWaveViewで、可視化・フォーマット変換する
以下に各ステップの概要を説明します。

パラメータ作成

用いる地下構造データの種類に応じて、
  1. 構造の不連続境界面の深さデータから、3次元格子構造モデル(媒質定数を全格子点に与えた構造モデル)を作成して計算を行う方法
  2. ユーザーがあらかじめ別途作成した3次元格子構造モデルを用いて計算を行う方法
の2つの方法が用意されています。

a). 境界面深さデータから計算をスタートする場合のパラメータファイル作成

  1. 構造ファイルを用意する。
    境界面を2次元のメッシュで表現したデータをCSVファイルに記述する。
  2. FDMakeでウィザードを起動する。
    1. 物性値を設定する。
      使用する媒質のP波速度、S波速度、密度、Q値を入力する(CSVファイルからもインポート可能)。
    2. 境界面を読み込む。
      用意した境界面ファイルを読み込み、各層で挟まれた媒質を指定する。
    3. 座標系を設定する
      境界面の座標と緯度経度座標系の位置と向きを合わせる。
  3. 震源の設定
    位置、震源メカニズム(strike, dip, rake)、モーメント、震源時間関数を設定(CSVファイルからもインポート可能)。
  4. 結果出力点(観測点)の設定
    位置、観測点コードを設定(CSVファイルからもインポート可能)。
  5. プロジェクト保存
  6. conductorファイルの作成
    ステップ数や差分作用素の精度など、計算条件の設定ファイルを作成する。テンプレートはFDMakeが作成する。

b). 3次元格子構造モデルから計算をスタートする場合のパラメータファイル作成

  1. 構造ファイルを用意する。
    差分格子構造を3次元のメッシュで表現したデータを記述する。
  2. StructExpandでGMSの構造ファイルに変換。
  3. FDMakeを起動し、構造ファイルを読み込む
  4. 以降はa).の3-6と同じ。

差分計算

  1. パラメータファイルをソルバーの環境に転送する。
  2. gmsctl.shスクリプトを用いて計算ジョブを開始する。
  3. 計算結果ファイルをPCに転送する。
    転送は随時行うことができます。
注:差分計算をWindowsPC上で行う場合には転送は不要です。

可視化・ファイル変換

  • 2D, 3Dファイルの処理
    1. SeriesDumpで同じ種類のスナップショットを結合する。
    2. GmsSeeで読み込む。
    3. スナップショットが表示される。
    4. 画像の作成、最大値振幅分布画像を作成する。
  • 波形ファイルの処理
    1. WaveViewで読み込む。
    2. ペーストアップが表示される。
    3. K-NET ASCII形式などでファイルを保存する。