最小限の手間で3次元波動伝播シミュレーション

一般的に、3次元波動伝播シミュレーションを行うためには、震源・構造・入出力・計算条件等、膨大なパラメータを設定する必要があります。 GMSは、GUIを採用しお絵かきソフトを使うように視覚的・直感的にパラメータを設定できます。 ほとんどエディターを使用することなく計算結果の表示・アニメーションの作成まで可能です。 (詳しくはこちら)

fdmake

各種ツールと差分計算ソルバーを完全に分離

作業が繁雑になりがちなパラメータ設定や結果の表示などのための各種ツールと、大きなマシンパワーが必要な計算エンジンを完全に分離しました。

ソルバーと各種ツールを分離

多くのプラットフォームに対応(計算エンジン)

(対応環境)

計算部分をF90で記述しているため、POSIX標準OS(Unix, Linux, Windows等)で計算を行うことができます。PCからWS、スパコンまで幅広いプラットフォームに対応しています。

計算機負荷が小さい

不連続格子を採用することにより、計算機負荷(計算時間・メモリ容量)を数分の1から十分の1程度に軽減できます。 (詳しくはこちら)

不連続格子の概念図

【参考論文】

  • pdf Aoi, S. and H. Fujiwara (1999). 3-D finite difference method using discontinuous grids, Bulletin of the Seismological Society of America, Vol. 89, pp. 918-930.
  • pdf 青井真・藤原広行 (1998). 不連続格子を用いた4次精度差分法による波形合成, 第10回日本地震工学シンポジウム論文集, Vol. 1, pp. 879-884
  • pdf 青井真・早川俊彦・藤原広行 (2004). 地震動シミュレータ:GMS, 物理探査, Vol. 57, pp.651-666.
  • pdf Shin Aoi, Haruko Sekiguchi, Tomotaka Iwata, Hiroyuki Fujiwara (1998). 3D waveform simlation in Kobe of the 1995 Hyogoken-Nanbu earthquake by FDM using with discontinuous grids, ESG, at Yokohama, Dec.

HDF5の採用によりファイルの入出力が効率的

 ファイルの入出力にThe HDF Groupが開発を進めている汎用的なファイルの入出力ライブラリであるHDF5を採用しました。 HDF5フォーマットにより、差分計算ソルバーと各種ツールが弱く結合されています。 また、3次元シミュレーションにおいては、地下構造ファイルや計算結果が膨大になるため、ファイルの入出力の効率化が必要不可欠です。 HDF5を用いることで、効率的なランダムアクセス、zlibを用いた圧縮が容易に行え、また、HDF5を用いた他のプログラムとの連携も容易になります。